シーズン開幕を目前に控えた川崎のロスターを紐解く
Bリーグ2017-18シーズン開幕まであと1ヶ月、そしてアーリーカップを目前に控えた今、いよいよ確定した川崎のロスターを紐解いてみたいと思います。(画像は川崎ブレイブサンダースウェブサイトより引用)
背景
まず、前シーズン所属選手の去就および来シーズンからの選手新加入があり、全12名体制(日本人9名+外国籍3名)となりました。詳細は下記のとおりです。
- 2016-17シーズン所属選手(全13名)の去就
- 移籍確定: 2名(#3晴山ケビン、#43永吉佑也)
- 引退表明: 1名(#25ジュフ麿々道)
- 自由交渉: 1名(#12ライアン・スパングラー)
- 継続合意: 9名(上記以外全員)
- 2017-18シーズンからの新加入選手(全3名)
- #00ジョシュ・デービス(島根スサノオマジックより)
- #6小澤智将(ライジングゼファーフクオカより)
- #23ジュフ・バンバ(拓殖大学より)
#12スパングラーが継続合意に至らなかったのはとても残念です。#22ファジーカスが「エナジー・ガイ」と評していたとおり、彼のエネルギッシュなプレイ(ブロックショット直後に速攻でフィニッシュも決められる運動量!)は、チームひいてはアリーナ全体を鼓舞させることのできる唯一無二のものでした。この損失は相当大きいですが、エナジー・ガイになれるかどうかは、体格や技術以上にまず「気持ち」が重要だと思いますので、新加入選手含めて全員が彼の精神を受け継ぎ、来シーズンもアリーナ全体を盛り上げて欲しいばかりです。
スペック
ロスターの基本的なスペックは下記のとおりです。平均年齢26.5歳はB1リーグトップの若さ。平均身長192.1cmという値も高い方であり、このあたりは前シーズンとほぼ同様の位置づけにあるようです。
背番号 | 氏名 | 身長 (cm) | 体重 (kg) | 年齢 | 国籍種別 | ポジション |
---|---|---|---|---|---|---|
0 | 藤井祐眞 | 178 | 75 | 25 | 日本 | PG |
00 | ジョシュ・デービス | 203 | 98 | 26 | 外国 | PF |
6 | 小澤智将 | 187 | 80 | 23 | 日本 | SG |
7 | 篠山竜青 | 178 | 78 | 29 | 日本 | PG |
9 | 栗原貴宏 | 192 | 88 | 29 | 日本 | SF |
11 | 野本建吾 | 200 | 99 | 25 | 日本 | SF/PF |
14 | 辻直人 | 185 | 82 | 27 | 日本 | SG |
15 | 谷口光貴 | 187 | 85 | 24 | 日本 | SG |
18 | 鎌田裕也 | 197 | 113 | 27 | 日本 | PF/C |
22 | ニック・ファジーカス | 210 | 111 | 32 | 外国 | C |
23 | ジュフ・バンバ | 198 | 95 | 23 | 外国 | SF/PF |
33 | 長谷川技 | 190 | 90 | 28 | 日本 | SG/SF |
※上記は契約中選手一覧 | Basketballnavi.DBを参考にさせて頂きました。
考察
まず、前項の表に基づいてポジション別に選手をまとめてみます。
ポジション | 選手 | ||
---|---|---|---|
PG | #7篠山 | #0藤井 | — |
SG | #14辻 | #15谷口 | #6小澤 |
SF | #33長谷川 | #9栗原 | — |
PF | #00デービス | #11野本 | #23バンバ |
C | #22ファジーカス | #18鎌田 | — |
表を眺めると、バックコート陣は前シーズンと然程変わっていません。変わっていないだけに、新加入の#6小澤は出場機会獲得に奮起しなくてはならないところでしょう。ただし、前シーズンから1名減って全12名体制となったことで全員がベンチ入りできるため、競争率は僅かばかりでも低くなっているとは思いますが…。
一方フロントコート陣については、まず神様・仏様・#22ファジーカス様の継続合意に手を合わせましょう。#00デービスは過去bjリーグにてリバウンド王になったことがあるとのことなので、移籍等によって手薄になったインサイドの穴を埋める活躍が期待できます。#23バンバも大学関東1部リーグにて得点王およびリバウンド王に君臨していて、アマチュアの実績としてはこれ以上無い程のものを持っています。Bリーグにおいてどこまで通用するかは未知数ですが、プロの洗礼をザブンと浴びて#00デービス同様インサイドプレイによる貢献を期待します。ただし、以上3名は全て外国籍選手であり、今年は帰化選手がいないので、オンザコート1の時間帯は前シーズンよりも一層日本人のビッグマンに頑張ってもらわなくてはなりません。#18鎌田の肩幅が幾ら広いとは言え、その双肩にかかる負担は相当なものとなるでしょう。
注目選手
バックコート陣とフロントコート陣それぞれで1名ずつ。まずは#0藤井です。前シーズンにおいて日本代表チーム活動のある#7篠山と、怪我に悩んだ#14辻を支えたのは、紛れもなく彼でした。来シーズンも同様またはそれ以上のパフォーマンスを期待できると思います。
もうひとりは#11野本です。考察の項でも触れたとおり、日本人ビッグマンとしてインサイドにおける活躍を期待したいところですが、サイズのわりに敏捷性が高く、シュートレンジもそこそこ広いので、PFというよりもSF寄りのプレイで相手の意表を突く場面が前シーズン中に度々見られました。そういった持ち味が個人的に好きなので、来シーズンもどんどん披露して欲しいです。
まとめ
他チームと比べて、ロスター確定までだいぶ時間が掛かりましたが、結果として大きな問題なく整えられたのではないかと思います。あとはもう開幕を待つのみですが、その前に本日~9/3まで開催されるアーリーカップ(川崎の試合は9/2より)にて仕上がり具合を拝見したいと思います。試合の放送や配信については下記に掲載されています。